Q&Aよくあるご質問

◆ 職藝学院がわかるミニガイドはこちら(PDF)

Q職藝学院とはどんな学校ですか?
A 日本の伝統で培われてきた職人の技“職”と、用の美とその芸術性を追及する職人の心“藝”の両者を兼ね備えた職人 “職藝人” =「大工(建築、家具・建具)」と「庭師(造園・ガーデニング)」を育成する国際的にも珍しい専門学校です。
 “庭づくりがわかる大工・家づくりがわかる庭師”として、生涯現役で社会に貢献できるよう、実践的な次の「4つのメソッド」で教育を進めています。
(1)大工道具・庭師道具で実習中心に学びます、(2)実際の家づくりや庭づくりで学びます、(3)日本の伝統技術を基礎基本として学びます、 (4)庭づくりがわかる大工、家づくりがわかる庭師をめざします。
詳しい内容については“教育の特色”へ
Qマイスタープログラムとは何ですか?
A 2年制[本科]と1年制[研究科]を一体的に連結し、実習中心の3年間で大工と庭師の基本技能と実践的総合力、並びにリーダーとしての資質を身につけた“職藝人”を育成するプログラムです。
  出願時にマイスタープログラムを選択する場合、3年次(研究科)の学納金が大幅免除されます。
 1年次(本科1年)では、手しごと道具の使い方など“大工と庭師の基礎基本の技能と知識”を学びます。
 2年次(本科2年)では、ものづくりの基本としての“新築や新設などの新しくつくる技能や知識”を中心に身につけます。
 3年次(研究科)では、“保全・管理や再生・修復を含めた高度な技能や知識”を学んで“職藝人力”を高めます。
詳しい内容については“学科構成”へ
Qどんな方が入学されていますか?
A 平均年齢は20歳を超え、過年度に高校を卒業した人も多く、中には60歳代の方もいらっしゃいます。また、入学生は北海道から沖縄までの日本全国に及ぶと共に海外からの入学もあり、全体の約50~60%が富山県外の出身者です。
 職業経験者は30~40%、女性も約10%と、さまざまな学生が職藝人を目指して意欲的に学んでいます。
 また、本学院の父兄には、建設業・大工工事業・建具製造業・家具製造業や造園業・ガーデニング業とその関連業が多く、将来その後継者を目指す学生は平均30%以上で、プロの評価が年々高まっています。
詳しい内容については“入学生の属性”へ
Q普通高校出身で、ものづくりの経験はないのですが?
A 全く問題はありません。授業は基礎的な内容からスタートして、段階を追いながら建築や環境の専門的内容へと進みます。カリキュラムは、大工道具や庭師道具使って学ぶ“実習”を中心に、設計やデザインなどの“演習”と、そして“講義”を組み合わせ、その進め方は五感で学べるよう工夫しています。
 講師陣は社会の一線で活躍されているその道のプロで、 “馴れて身につけ、習って覚え、教えてもらって高める”ことを中心に、学生達との心のこもった一体感のもとで、厳しくもわかりやすく指導します。
 なお技能士や建築士、樹木医、施工管理技士などの資格取得や就職などにおいても不利になることは一切ありません。
Q実習が多いと聞きましたが、実習時間はどのくらいですか?
A 職藝学院の授業時間(科目授業)は文部科学省基準(年800時間)の1.5倍以上と非常に多く、[本科]2年間では2,400時間(3,200時数)、[研究科]1年間では1,275時間(1,700時数)です。  中でも実習時間の占める割合は、[本科]1年次が50%、[本科]2年次が70%、そして[研究科]では80%と多く、実習中心のカリキュラムを組んでいます。
 尚、実習は1日単位で行い、1週間単位又は2週間単位の工房実習(集中実習)との組合せで進めています
“建築職藝専門課程”の詳しい授業時間についてはこちら
“環境職藝専門課程”の詳しい授業時間についてはこちら
Q実習教育はどのように進められますか?
A 建築職藝専門課程・環境職藝専門課程ともに、集中実習の「工房実習」を組み合わせながら、「総合基礎実習」→「基礎実習」→「応用実習」→「実践実習」と、段階を追って技能と職人マナーを学びます。
 [本科]では、「総合基礎実習」などにおいて、道具の手入れや使い方などからスタートし、基本的なものづくり課題に順次取り組んで、各専攻コース共通の基礎技能と知識を学んでいきます。そして専攻コースに分かれて学ぶ「応用実習」では、“実物教材”を中心に用いて新築・新設などの“新たにつくる”基礎技能の応用を学びます。
  [研究科]の就業学修の中心「実践実習」では、“実物教材”による実際の建物や庭の新築・新設のほか、“再生・修復・保全・管理”などに携わりながら一層高度な関連技能と知識を身につけて総合的実務能力を高めていきます。
 尚、就業学修とは“実物教材”を用いて実際のものづくり現場で大工や庭師としての技能や知識と様々な関連実務をプロと共に学ぶ実践的職業教育システムです。
Q実物実習や実物教材とは何ですか?
A 職藝学院では、現場で実際につくる建物や庭を“実物教材”と名づけ、一般から受けて入れています。そのいくつかを毎年[本科]の「応用実習」や[研究科]の「実践実習」などに組み込み施工・製作を行い、緊張感を持って効果的に学びます。このような実習を“実物実習”と呼んでいます。
 これまで、木造建築の新築・解体・再生・修復や家具・建具の製作・修復、日本庭園作庭やガーデニングによる庭の新設と再生や維持管理、さらに文化財の保存修復、地域の環境やまち並み整備事業への協力など、様々な“実物教材”に取り組み完成しています。
詳しい内容については“実物実習教材”へ
Q伝統技能などは学べますか?
A 建築職藝専門課程科では、木造建築の木組み(きぐみ)に用いる仕口・継手や、家具・建具に用いる指物(さしもの)技能、そして木造建築づくりの伝統構法などを中心に学びます。
 環境職藝専門課程では、樹木や草花などの栽培・管理技能と併せ、日本庭園や花の庭づくりに関わる植栽や石組みなどの伝統技法などを中心に学びます。
 これらの伝統技能は総合基礎実習や基礎実習でその基本形を学び、応用実習や実践実習において“実物実習”などの中で実地に学びます。
 尚、建築における「継手(つぎて)」は木材を長手方向へ接合する方法、「仕口(しぐち)」は木材を直角や斜めに接合する方法で、日本の伝統構法には数百種類あると言われ木組みの基本となります。
Q取得可能な資格を教えて下さい
A 主なものに、技能士・建築士・樹木医補・施工管理技士そして技能講習などがあります。
 「技能士」は、“職人の優れた技能の証としての国家資格”で、建築職藝専門課程では専攻コースに関わらず建築大工の「3級」及び「2級」、家具製作・建具製作の「2級」が在学中に受験可能です。また環境職藝専門課程でも専攻コースに関わらず造園・園芸装飾の「3級」及び「2級」が在学中に受験可能です。
 「建築士」は、“建物の設計や工事監理ができる国家資格”で、建築職藝専門課程[本科]卒業後すぐ、木造建築士・二級建築士が受験可能です。
 「樹木医補」は、「樹木医」の受験資格が実務経験1年に短縮される(財)日本緑化センターの資格で、環境職藝専門課程[マイスタープログラム]修了時に申請により取得できます(手続中)。尚、「樹木医」とは“樹木の診断・治療及び保護育成などができる専門家”です。
 「施工管理技士」は、“工事の施工・品質管理のための国家資格”で、[本科]卒業後実務経験2年で、建築職藝専門課程は二級建築施工管理技士、環境職藝専門課程は二級造園施工管理技士が受験できます。
 そして「技能講習」は“危険業務等の安全作業や建設機械操作の国家資格”で、大工と庭師の現場作業で必要な「玉掛」、「小型移動式クレーン運転」、「小型車両系建設機械運転」はカリキュラムに組み込んで資格を取得します。
主な取得可能資格はこちら
Q就職状況について教えて下さい
A 富山県はもとより全国から求人依頼があり、主な就職先は建築系では大工・工務店・家具工房・建具製作所など、環境系では庭師・造園会社・園芸会社など、手仕事の仕事場が中心です。
 本学院には、開校以来700名を超える卒業生達が大工や庭師として全国で活躍しており、在校生の就職をバックアップしてくれます。就職率は100%で、今や社会に出てすぐに役立つ実践的な技能と知識を育む教育システムが建設・造園業界で高い評価を受けています。
 そして本学院で身につけた技能と知識は一生涯自らのものとして自分を支えてくれます。
卒業生の主な就職先は“就職・キャリア支援”へ
Q入学選考方法について教えて下さい
A 入学選考は、出願書類の内容・作文(または自己推薦文)・適性検査及び面接により行い、それらを総合的に判断して行います。
 作文は事前に課題を指定し、選考時に朗読していただきます。適性検査は、基礎的な内容の筆記による「学科検査」(国語・数学・英語)と、数種類の基礎的な「技能検査」を行います。
 その他、出願手続や入学選考に関することは事務局へお問い合わせ下さい。
Q推薦入学について教えて下さい
A 本学院には、「一般入学」のほかに、「学校推薦入学」と「自己推薦入学」の制度があります。
  「学校推薦入学」は最終学校の推薦を受けた方を対象とします。その出願・選考は所定のスケジュールにもとづいて進めます。
 「自己推薦入学」は、大工又は庭師を目指して本学院を専願する方を対象とします。そしてその理由と強い意志を“自己推薦文(1,000字以上)”で論述していただき、それを中心に予備面談を行います。出願は適宜受付け、予備面談もそれに合わせて実施します。その上で本選考日を指定して適性検査と面接を行います。
Q海外からも入学できますか?
A 本学院には、日本の伝統的な木造建築技術や木組み技能による木製家具・木製建具、そして日本の伝統的な庭園づくりや留学について海外から多くの問合せがあります。それらに応えて、本学院ではこれまで外務省や富山県などを通じた研修生を含めて海外からの研修生・留学生を受け入れています。
 研究科で木製建具技術を学んだデズモンド・キング(オーストラリア)さん、木造建築の木組み技能を学ぶイワン・ヨセフ(イスラエル)さんなどのほか、ロシア(日本庭園づくり)、中国(日本の伝統建築)、アルゼンチン(日本の伝統建築)などからも研修生を受け入れています。
 海外からの入学資格、諸費用、留学ビザ取得などに関することは事務局にお問合せ下さい。
THE TOYAMA CRAFTSMANSHIP INFORMATION CENTER [PDF]
Q奨学金制度などには、どのようなものがありますか?
A職藝学院には、日本学生支援機構、富山県、及び本学院などの奨学金制度があります。
 日本学生支援機構の奨学金には無利子タイプ(自宅通学5.3万円/月、他6万円/月)と、有利子タイプ(3・5・8・10・12万円/月からの選択)があります。
 富山県の奨学生(4.4万円/月)は富山県居住者が対象です。これら二者を補うために、本学院も奨学金制度(3万/月)を設けています。
 奨学金申込手続は入学後ですが、希望される方は事務局までご相談ください。
 また、日本政策金融公庫が取り扱っている“国の教育ローン”は、専修学校などに入学・在学される方を対象に、一人300万円以内の融資を受けることができ、申込はいつでもできます。詳しいことはホームページをご覧下さい。
「日本学生支援機構」のホームページはこちら
「富山県奨学資金(教育委員会 県立学校課)」のホームページはこちら
「国の教育ローン(日本政策金融公庫 国民生活事業)」のホームページはこちら
Q学生寮はありますか?
A 本学院には寮などの施設はありませんが、主に県外の方に対し、東黒牧台地の職藝学院を含む “研究学園郷”の学生アパートを紹介しています。
 家賃も30,000円台から40,000円台程度、職藝キャンパスへ徒歩5~15分程度と、とても良い立地条件です。また、設備も充実しており、1人暮らしが初めての方でも安心してご入居していただけます。詳細は、事務局へおたずね下さい。