学院概要講師紹介

本学院では、実際に社会で活躍されている方々を講師に招き、常に社会の流れに対応した、実践的授業を行っています。
先生と学生という関係だけでなく、むしろ先輩職藝人と学生という関係が築かれます。

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久郷 愼治 Shinji Kugo

学校法人富山国際職藝学園理事長/教授
(株)久郷一樹園代表/樹木医・1級造園技能士・1級造園施工管理技士・1級土木施工管理技士・主席ビオトープアドバイザー

担当授業
職藝の理念、職藝特別講義、など
プロフィール
東京農業大学農学部造園学科卒業、創業明治8年の㈱久郷一樹園代表。人間と自然の共存のあり方を常に課題としつつ、地球と自然をこよなく愛して“緑の国づくり”を目指す。東京農業大学「造園大賞」受賞。
上野Photo

上野 幸夫 Sachio Ueno

職藝学院学院長/教授/とやま名匠情報センター長
文化財建造物修理主任技術者/伝統職人技術文化研究会理事長、(財)建築保全センター主任研究員

担当授業
建築概論、建築史、など
プロフィール
(財)文化財建造物保存技術協会で、国宝瑞龍寺を始めとし全国各地の文化財修復を指揮。平成9年より職藝教育に携わり、多くの歴史的建造物の調査修復・町並み再生を行う。富山県及び市町村の文化・景観・まちづくり審議委員・文化財保護審議委員。日本建築学会北陸建築文化賞など各賞受賞。
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佐藤 博 Hiroshi Sato

マイスター/ゆづりは建築
大工〈建築大工〉/一級建築士・1級建築施工管理技士・1級建築大工技能士

担当授業
建築実践実習、建築工房実習、など
プロフィール
武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。建築設計事務所を経て、職藝学院(建築職藝科4期生)建築大工コースで学ぶ。研究科修了後、実習助手を経て平成18年より常勤講師、平成29年より現職。主に“実物教材”の伝統建築・文化財等の修復・新築工事の指導を担当。
澤田Photo

澤田 勲 Isao Sawada

マイスター
大工〈建具大工〉

担当授業
建築基礎実習、建築実践実習、建築工房実習、など
プロフィール
父親の建具工房へ弟子入り、その後建具製作所などで木製建具づくりに取り組む。平成16年より常勤講師、平成26年より現職。無垢木材による建具づくりの基礎基本から高度な伝統的組子や古建具の修復技能までを指導する。
堀内Photo

堀内 寛 Kan Horiuchi

マイスター
大工(家具大工)/plane ホリウチ木工舎代表

担当授業
建築基礎実習、建築実践実習、建築工房実習、インテリア概論、など
プロフィール
職藝学院(建築職藝科1期生)家具大工コースで学ぶ。実習助手・常勤講師を経て、平成19年plane ホリウチ木工舎を設立し、無垢木材による注文家具、造付家具の製作に携わる。平成29年より現職。伝統的な木工技術を活かした家具製作の技能を指導する。
宮本Photo

宮本 隆人 Takahito Miyamoto

マイスター
大工(建築大工)/1級建築大工技能士・二級建築士・1級建築施工管理技士
日本伝統建築技能研修認定

担当授業
建築実践実習、建築工房実習、建築施工、など
プロフィール
法政大学工学部建築学科卒業。職藝学院(建築職藝科8期生)建築大工コースで学ぶ。卒業後、社寺建築を専門とする建設会社において宮大工の経験を経て、令和3年より現職。伝統木造建築の基礎基本の指導及び“実物教材”の伝統建築・文化財等の修復・新築工事の指導を担当。
畑野Photo

畑野 誠一 Seiichi Hatano

マイスター
庭師〈造園師〉/1級造園技能士・1級造園施工管理技士・2級土木施工管理技士・2級建設機械施工管理技士・職業訓練指導員免許・優れた緑の技能士(建設大臣賞)

担当授業
環境(造園)基礎実習、環境実践実習、環境工房実習、環境演習、など
プロフィール
(株)久郷一樹園にて49年間勤務後、平成30年より専任講師、令和3年より現職。シンプルな作庭に精進する人材を育成する。
桐林Photo

桐林 浩二 Kouji Kiribayashi

マイスター
庭師〈造園師〉/2級造園技能士・2級造園施工管理技士

担当授業
環境実践実習、環境工房実習
プロフィール
(株)久郷一樹園にて造園技術習得後、「富山県中央植物園」展示園課業務技師、「県民公園頼成の森」業務技師を経て、令和3年より専任講師、令和4年より現職。
渡邉Photo

渡邉 美保子 Mihoko Watanabe

教授/職藝基礎研究センター研究員
庭師〈ガーデナー・ガーデンデザイナー・宿根草庭園作庭家〉

担当授業
庭園概論、植物概論、植物生理・生態、環境設計、環境演習、環境基礎・実践実習、など
プロフィール
東京農業大学農学部農学科卒業、英国王立園芸協会ウィズレーガーデン園芸学校卒業。専門は宿根草を組合せた庭園設計・施工・管理。生物の多様性を生み出す少量多品種植栽や有機無農薬で管理できる持続可能な庭園デザインを目指す。職藝未来塾ガーデニング講座担当。
大丸Photo

大丸 英博 Hidehiro Daimaru

教授/職藝基礎研究センター上席研究員
一級建築士・技術士(建設部門:都市及び地方計画)

担当授業
建築計画、建築法規、建築設計、建築演習、建築構法材料、など
プロフィール
新潟大学工学部建設学科卒業・同大学院修士課程修了。建築士・地域計画コンサルタント事務所を経て、平成12年より常勤講師、平成29年より現職。木造建築を主体に、地域に根ざす建築づくりを心がけると共に、NPO法人里山倶楽部のまちづくり活動にも参画。
柳Photo

柳 真子 Shinko Yanagi

准教授/職藝基礎研究センター研究員
庭師〈造園師〉/1級造園施工管理技士・樹木医

担当授業
庭園管理、庭園測量、庭園法規、庭園技法、環境工房実習、など
プロフィール
短大卒業などを経て職藝学院(環境職藝科2期生)造園師コースで学ぶ。実習助手として“実物教材”設計・管理に携わり、平成20年より常勤講師、平成27年より現職。平成13年に職藝関係者で設立されたランドスケープ設計会社・(株)景観デザインリイフスのメンバーでもある。

附置研究センター

宮口Photo

宮口 侗廸 Toshimichi Miyaguchi

附置研究センター特任教授/早稲田大学名誉教授

プロフィール
富山県生まれ。東京大学地理学科、同大学院博士課程にて社会地理学を専攻。早稲田大学教授、同大学教育・総合科学学術院長を経て、現在早稲田大学名誉教授。

職藝基礎研究センター

長谷川Photo

長谷川 益夫 Masuo Hasegawa

職藝基礎研究センター長

担当分野
木材の樹種識別、木材の化学加工、など
プロフィール
京都大学農学部林産工学科卒業(昭和49年)。合板工場勤務(3年)、富山県木材研究所勤務(40年)、平成29年10月より現職。専門は木材の耐久性評価、防腐加工、塗装等の耐候性付与など。木材・木製品の耐用寿命予測を現場実践的に取り組む。
大丸 英博 Hidehiro Daimaru(前掲) 職藝基礎研究センター上席研究員/教授
渡邉 美保子 Mihoko Watanabe(前掲) 職藝基礎研究センター研究員/教授
柳 真子 Shinko Yanagi(前掲) 職藝基礎研究センター研究員/准教授

とやま名匠情報センター

上野 幸夫 Sachio Ueno(前掲) とやま名匠情報センター長/教授
森田 守 Mamoru Morita とやま名匠情報センター上席研究員/(株)金沢伝統建築設計 代表取締役
牧野 直子 Naoko Makino とやま名匠情報センター研究員/研究員
(M設計 代表)

オーバーマイスター・特別講師など

尾島 俊雄 職藝専門(特別講義) ( 名誉学院長/早稲田大学名誉教授 )
島崎 英雄 職藝専門(特別講義) ( オーバーマイスター:大工〈建築大工〉 )
嶋倉 雅人 職藝専門(特別講義) ( オーバーマイスター:庭師〈造園師〉 )
野田坂 伸也 職藝専門(特別講義) ( (株)野田坂緑研究所 代表 )
久泉 迪雄 職藝基礎(学科) ( (学)富山国際職藝学園 顧問 )
増山 敏夫 職藝専門(学科) ( (有)すぺいすますやま 代表 )
丸山 順治 職藝基礎(学科) ( 元職藝学院副学院長 )
渡邉 晶 職藝専門(特別講義) ( 建築技術史研究所 所長 )

初代オーバーマイスター 田中文男のことば

田中Photo 宮大工棟梁。1932年茨城県生まれ、1946年大工棟梁に弟子入りし2010年の病没まで、文化財建造物の修理・復元や社寺・住宅などあらゆる建築を手がけ、幅広い知識と理論重視で学者棟梁とも呼ばれた。
職藝学院設立発起人の一人で、開校時より初代オーバーマイスターをつとめる。

 一口に技術者の育成といっても、それを成し遂げるのは、並大抵の苦労ではない。昭和30年代まで、その育成は江戸時代からの徒弟制度によっていたが、それ以降は労働法規の改正で、職業訓練校がその機能を果たしている。
 技術者育成の本質とその成否は、制度の是非ではなく、実際に修得を志す人の自覚に大きく左右される。技術の修得は、これまでの学校教育のように、教えられたことを覚えるだけでは到達できない。自主的に馴れて覚え、習って覚えることが重要である。
 私は徒弟時代に、師匠や先輩方より次のような教訓を頂いて成長してきた。その内容は現在でも普遍性を持ち貴重である。「仕事は習うより馴れろ」「仕事に練習はない」「自分でよく考えてみて、判らなければ教えてもらう」「職人は一生勉強だ」「くらしは下を見て、仕事は上を見て毎日励め」、これらの教訓の帰するところは、「職人は貧乏でも世の中のためになる人宝になれ」に集約できる。
 私も「職人は貧乏でも」は良くないと思っている。しかし、貧乏の内容をどの尺度で測るかによるだろう。たしかに私を例にとれば、物質的豊かさにはほど遠いのは否めない。けれども、日常の仕事のなかで、新しい問題に出会い、その解決に苦労をして出来上がったときの喜びが、ひとしおであるのは何物にも勝る。私はそれを人生の生き甲斐としてきた。